令和6年度 ケアマネSAPPORO研修報告 inしろいし part2

掲載日:2024.10.10

令和6年度 ケアマネSAPPORO研修報告 inしろいし part2

令和6年度 札幌市介護支援専門員連絡協議会 白石区支部定例研修

日 時    令和6年9月26日(木)15:00~16:40

場 所  白石区民センター 5階 区民ホール

テーマ ①「高齢者虐待対応研修~所内の伝達研修に使えます!!~」
  講師:北海道介護支援専門員協会  副会長
       アクテック株式会社   伊藤 和哉 様

    ②「福祉的視点から見た触法者と
         地域生活定着支援センターの基本的機能」
  講師: 北海道地域生活定着支援センター  石井  隆  様

   

 白石区開催の第2回目の研修となります。ご参加いただきありがとうございました。

 今回は、①「高齢者虐待対応研修」~所内の伝達研修に使えます!!~をテーマに伊藤様から、冒頭に白石や近隣で起こった高齢者虐待にまつわる事件の事例をもとにR3年度の介護報酬の改定で努力義務だった高齢者虐待防止の推進がR6年度から義務化され、各事業所での高齢者虐待防止に必要な準備や対応など具体的例をもとに説明がされました。
 また、講師自身の経験から高齢者虐待通報をためらうケアマネジャーの気持ちに対して、介護支援専門員の倫理を思い出すこと、ケアマネジャー1人で抱え込まず管理者や事業所内で共有すること、区や包括へ相談し事前に個別地域ケア会議等ケース共有を求めてもよいこと、記録作成を行うことで組織としての危機管理につながること、ケアラー支援についてケアマネジャーとしてできること等をアドバイスいただきました。

 在宅生活で想定される身体拘束についての考え方、高齢者に与える影響、緊急やむを得ない場合の3条件とともに、家族が身体拘束を行っている場合はその背景分析を行い、ケアマネジャーだけで解決しようとせず、ケアチーム全体で共有、検討し解決を図るようにしていくことをアドバイスいただきました。

 次に②「福祉的視点から見た触法者と地域生活定着支援センターの基本的機能」について石井様からは、定着支援センターができた背景として刑務所内に罪を犯す高齢者・障害者が多くいたことや釈放後に福祉的支援が受けられず、受刑を繰り返していることが説明されました。
 現在は刑務所から地域へ出た時の出口支援だけでなく、再犯・受刑を繰り返さないよう入口支援も行っているそうです。今後ケアマネジャーが支援していく中でこうした背景を持ち、悩むようなケースがあった時にはお気軽にご相談くださいということでした。

最後に講義を受けグループで感想を共有しました。

 

 ケアマネジャーが支援の中で虐待と疑われるケースや触法者が地域生活する支援に関わる場合があるかと思います。今回、講師のお二人ともにケアマネジャー1人で抱えず、まわりと連携して対応していくことが大切と興味深いお話をいただきました。

 

 報告者:白石区支部役員 中嶋

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